I LOVE FLUORITE
蛍石大好き人の話題



TOKYO MINERAL SHOWのカレンダーを制作



今年は国産の綺麗な鉱物が1点紹介されています




『鉱物結晶図鑑』発売

定価3200(税別)、発行は学術書を専門に扱っている東海大学出版会です。
そのため、店頭に置いていない書店がほとんどですので、書店から注文してください。
Amazonで注文していただくのが最も簡単かもしれません。 

『鉱物結晶図鑑』
松原聰監修 野呂輝雄編著
東海大学出版会発行
定価3200円(税別)
ISBN978-4-486-01978-7 

前半は結晶形態から捉えた鉱物の図鑑
後半は結晶学の話
付録として、水晶の結晶図描画プログラムのサンプルデータや、結晶模型の組み立て用展開図などがある





そもそもは中学生レベルを想定していたのだが・・・

  企画した当初は、子供向けに綺麗な結晶鉱物でしかも結晶形態が良く分かる図鑑を、という考えではあったが、結晶形態とは結構ややこしいのもだぞ、安易には説明できないのではなかろうか、ということとなり、撮影者であるボクからの結晶形態に関しての疑問に著者が答える形で内容構成が進んだ。それが故に、特に32晶族や付録だがブラベー格子の捉え方についての理解と、32晶族を再確認するためのステレオ投影図のページが増えてしまった。これまでの鉱物図鑑とは様子が異なるので、戸惑いが起こるかもしれない。
 この紹介記事を読んでくださっている方々にお願いというか、理解していただきたいのは、この書籍を通して新たに鉱物に興味を持つ方が増えてほしいと著者が考えている点。それこそ当初の目的であり、読者は皆様方のお子さんの世代であってほしいと考えている。ちょっと難しいかなとは思うが、子供の興味と知識に対する欲望はかなり強いもの。アタマが固くなりつつあるボクらの世代より、柔軟な子供たちのほうが理解が早いだろう。彼らに向けたメッセージであると理解してほしい。
2013-05-08

 
ついに表紙が出来上がった



最終校正が終わってほっとしているところ

 監修を松原聰先生にお願いし、出版社が学術書籍専門の東海大学出版会に決まったのは昨年の夏。春ころから新たな撮影を始めたのだが、夏から秋口かけて作業がピークとなり、疲れがたまり、とにかく腰が痛くなった。撮影のために背を丸めて中腰でつづけたからだが、常の撮影とは異なり、視覚的に有用な結晶面を際立たせなければならないのだ。即ちライトの位置が頗る重要になり、とにかく目、腰と肩が痛くなった…のは四十肩、五十腰、即ち年齢のせいか、日ごろの運動不足も影響しているようだ。
 さて、『鉱物結晶図鑑』は、鉱物学的な分類よりも、結晶形態の見え方から鉱物を捉えて並べている。四面体、六面体、八面体、十二面体・・・というように、また、柱状、板状、粒状などという捉え方は、必ずしも学問的ではないが、現実に存在する結晶を見ると、このような簡単な分類の方が捉え易いのかもしれない。
 図鑑部以外に、鉱物トリビアとして話題を取り上げているが、けっしてムダ話ではなく、役立つし面白い。
2013-05-06




新たな鉱物図鑑とは・・・

 新たな鉱物図鑑は順調に制作が進んでいる。
 形の綺麗に整った結晶鉱物はだれもが好むところ。だが、鉱物の結晶形態というと、あまりにも複雑すぎて、手が付けられない分野という認識がある。自然界に産出している鉱物の結晶形態は、理想から外れたものが多く、結晶形態から鉱物の鑑定をするのは難しいという現実があるのだ。だが、結晶形態を整理してゆくと、鑑定という学問とは離れて結構楽しいぞという、見方もでてくる。
 友人が企画して出版に漕ぎつけたのが『鉱物結晶図鑑』である。写真はボクが主に担当させていただいた。以前から撮りためていた資料写真だけでなく、新たに撮影したものがほとんど。実は、ボク自身が、この作業を手伝っている過程で、知らずに通り過ぎていた(つい遠くに押しやってしまった)ことや、思い違いをしていたことに気づいたのが有益であった。勉強させてもらった、と言ってしまっては友人に申し訳ない。だが、充分に楽しませてもらったことは確かだ。
 さて内容だが、一般に良く見られる鉱物を例に採り、理想的な結晶形態(国際標準斜視図)、展開図、集形結晶の変化の様子など。また、理想結晶だけでなく現実に産出している結晶を例に採り、その形態図も併せて載せている。ここがポイント。即ち、理想結晶図や記号のように記されている簡略化された結晶図では解らない部分があり、その解明が面白いのだ。
 以上のような図鑑部と、結晶形態を理解するための結晶形態学、対称性を理解するための確認の作業などにもページがとられている。また、結晶の模型製作のパターンが付録されている。
2013-05-01






これまでにない鉱物図鑑が…

 最も面白いのはフィールドでの鉱物採集だが、東日本での震災以降ほとんど採集に出かけなくなった。地震とは全く関係なく、なんとなく写真撮影に行動モードが偏っており、昔から撮影を続けているテーマに取り組んでいる。また、数年前から友人が企画していた、結晶形態に焦点を当てた鉱物図鑑の出版が急速に現実化の運びとなり、このお手伝いをさせていただいたことも影響しているようだ。
 その鉱物図鑑のタイトルは『鉱物結晶図鑑』。制作はかなり進んでいて、書店に並ぶのは今年の5月下旬の予定。内容などは追って説明する。
2013-04-29





今年の東京ミネラルショーは20周年
 そこで公式
オリジナル鉱物カレンダーが制作された


 撮影は筆者。鉱物世界では有名なコレクションアイテムを素材として、標本写真や鉱物インテリア写真とはちょっと違った、筆者好みの視線で撮影している。もちろん鉱物そのものが主題だが、外国の超有名な鉱物写真作家の真似したくはないぞという意識はあった。それがどのように影響しただろうか。
 撮影は急遽今年の夏に集中して行った。そのため、予定していた鉱物採集にも、蛍石探索にも行けなかった。ま、とにかくカレンダーは東京ミネラルショー会場2階の書籍コーナーにあるので、のぞいてみて欲しい(プラニー商会制作ですので店頭でもお問い合わせいただきたい)。一月ごとの写真12点で1500円(税込)。サイズ30センチ×30センチ。記念のものなので、ぜひ購入していただきたい。売り上げ金の一部が東日本大震災復興義援金とされます。


2011-11-27




待望の制限なし版 Android版アプリ《鉱物図鑑》と《鉱物検索》がついに登場

 これまで、写真の数が制限されていたTrial版を紹介してきたが、待ち望んでいた制限解除版ができた。価格はたった100円。これまでの利用可能写真数は、《鉱物検索》では、1049枚であったものが3417枚に、検索可能鉱物種が215から6672へ大幅に拡大された。《鉱物図鑑》もそれに伴って増えている。それでも、価格は100円ですよ。
 採集現場に鉱物図鑑を持っていきたいという発想からできたのが、『デジタル鉱物図鑑』(パソコン版)であった。さすがパソコンを持ち運ぶことはできなかったが、鉱物観察の上では機能が充実した。その機能の一部と、蓄積された写真、データを用いたこれらのアプリは、持ち運びが頗る容易なスマートフォンという最新の端末によって、本来の目的が達成されつつあるように思う。
価格はたったの100円ですよ。制作者に大感謝です。入手はAndroidマーケットで。
鉱物検索
     鉱物図鑑
          鉱物結晶図
               鉱物写真検索
2011-05-22



第四弾 操作が易しいAndroid版アプリ《鉱物図鑑》ができた

これまでに『鉱物検索』、『鉱物結晶図(Quartz)』、『鉱物写真検索』を紹介した。今回の《鉱物図鑑》はその第四弾だが、『鉱物検索』はちょっと複雑で苦手、という方に向けて開発されたもの。図鑑だが、やはりデータベースを活用するという方式であるため、検索機能は利用したい。検索された鉱物の写真を連続で早送りして見る機能が付いている。かなり鉱物を勉強している方には物足りないが、利用価値は充分にある。
入手先はAndroidマーケット。無料。
 写真撮影し、その色合いを抽出して比較する『鉱物写真検索』、結晶図を自由な方向に動かして観察する『鉱物結晶図』。それぞれの特性を活かして利用したい。いずれについても改善作業が続けられており、どうやら内容が更に進化して本格版が出るらしい。Androidマーケット、あるいは著者のHPを注意して待ちたい。

 





Android版鉱物検索アプリ《鉱物写真検索》が改良されている
 

 PC版の『デジタル鉱物図鑑』及び結晶形態図描画ソフト『Quartz』を下地として制作された3つのAndroida版アプリ《鉱物検索(機能限定版)》《Quartz(結晶図)》《鉱物写真検索》を紹介しているが、いずれも使いやすさを追求して改良されている。
 例えば《鉱物写真検索》は初期のアプリではピント合わせが難しかったが、改良版はオートフォーカスになっており、頗る使い易くなった。撮影したまま資料写真としても利用できるほどの精密さだ。もちろんスマホ搭載カメラの能力によって異なるが。
 写真の比較だけで鉱物の同定までは不可能だが、おおよその判断ができる。むしろ手軽な機能そのものを楽しめば良いと思う。アプリの入手はAndroid Marketで。
 また、作者のHPから取り込むデータも新しくなったり(結晶図など)、写真が追加されることがある。時々HPを確認されたい。データの入手は著作者のHPから。

2011-04-17



またまたAndroid版鉱物検索アプリができた
 今度は撮った写真をそのまま比較する


 写真を使って鉱物を比較観察するアプリ。撮影した鉱物の色を抽出して、近似する鉱物を選択比較する。PC版鉱物検索ソフトから機能を分離したもので、現在は普通に備わっているケイタイカメラの機能を有効利用している。
 もちろん色調のみで鉱物を同定できるものではないが、鉱物に興味を抱いた方であれば、上へのステップに利用したい。とにかくおもしろい。楽しい。
《鉱物写真検索》のアプリの入手はAndroid Market
 
2011-03-28




結晶形態を調べるために Android版Quartzも発表

 デジタル鉱物図鑑に続いて、結晶データベース《Quartz(結晶図)》も小型端末で活用可能になった。もちろんパソコンで利用する本来の結晶形態図描画ソフトではないが、結晶の形態図が自由に回転させて観察できるので、結晶面の確認などに利用できる。
 結晶図そのものを楽しむこともできる。無料なのもありがたい。
 もちろん蛍石の結晶図もある。
 この種のアプリで結晶図になじんでおき、その後に結晶形態図描画ソフトを利用することをお薦めする。
アプリの入手はAndroid Market
データの入手は著作者のHPから

この結晶図が回転するのだ。

2011-03-16



デジタル鉱物図鑑がAndroid版に進化しました

 小型端末でデジタル鉱物図鑑を利用したいという願いが叶う環境になりつつあります。
そもそも、筆者がデジタル鉱物図鑑に興味を抱いた理由は、小型の端末に写真入りの図鑑を入れ、採集現場でそれを見ることができたらいいな、というところにありました。この制作に関わった各個人それぞれ違った考えがあったと思いますが、Android版デジタル鉱物図鑑(初級版というべきでしょうか)が、ついに無料で公開されることとなりました。写真は制作者のサイトにあり、別途これを取り込んで使用します。写真はもちろん綺麗で、鮮やか。PC版デジタル鉱物図鑑に比較して簡易性に重点が置かれており、PC版を利用している筆者には物足りないところもありますが、上級者用は、今後の開発を待つことにしたい。PC版の凄さには及びませんが、入手は簡単ですので、PC版を使用する前に、まずはここから試しに利用してみることをお薦めします。
鉱物図鑑本体の取り扱いはAndroid Market
図鑑に搭載する写真は著作者のHP

2011-03-08



デジタル鉱物図鑑が販売されています
 新機能を搭載したデジタル鉱物図鑑が、Vectorで紹介、定価1155円で販売されています。
http://www.vector.co.jp/soft/winnt/edu/se450708.html
 
 内容からして大変に安価であると思う。とにかく綺麗な鉱物写真の多さが魅力。図鑑として、不明鉱物の鑑定補助としても利用したい。
 自分で採集した試料写真と記録内容を保存し、この図鑑機能に反映できる。試料の整理に役立てたい。使い方もいたって簡単。とにかく楽しんで欲しい。

2009-06-02



突然ですが 水晶プレゼント

当サイト内の企画《蛍石探索?記》で採集した水晶などをプレゼントします。
詳しくはこちらまで

2009-03-25



楽しむのは蛍石だけではない・・・進化しつつあるデジタル鉱物図鑑

 筆者も制作に関わらせていただいた『デジタル鉱物図鑑2005』は、2005年に出版されたソフトです。数人の共同作業でしたが、筆者はソフト制作には疎いので、専ら試料写真を担当していました。鉱物図鑑としての役割はもちろんのこと、不明鉱物の同定に役立てたいとの思いがありました。
 ソフトには試料の特徴を入力して検索する機能があり、筆者は不明鉱物の同定のために専らこれを利用していますが、制作された当時のままでは最終的な鉱物個名までは決定できず、おおよその絞込みが可能という程度です。その後、より良いソフトにしたいとの思いがあり、改良が続けられています。収納されている試料の数も増えつつありますが、今後の課題としては、多くの協力により、制作時に収納されていなかった試料、同じ鉱物であっても産状の異なる試料などの数を増やしてゆくことであると感じています。試料写真などで協力をしても良いと思われる方はご連絡下さい。
 使い良さの面では、鉱物の色の特徴や表示についてカラーチャートを用いるという特色ある方法を取り入れてみました。これにより、色の表現が言葉によっては不明確になるところが、より確かに伝達できるものと思います。

 基本ソフトはWebを通じて入手でき、以降の改良版も利用できる状態ですので、興味のある方は利用してみてはいかがでしょうか。
 入手先は《 趣味の鉱物探検隊 》です。ただし、利用した上での意見や要望など、あるいは改良点などのアンケートにお答えいただくこととなっています。まずは試してみることをお薦めします。
 次なる改良点はまだ公表できませんが、各個人が使用する上で役立つこと間違いなしという、とても有難い機能が登場するはずです。筆者も大変期待しているところです。
2008-11-03




何それ・・・そんな試料に出会うことがある
 2008年6月初旬、東京国際ミネラルフェア(新宿ショー)の最中、知人から一つの試料を拝見させていただいた。それは、真黒で光沢の強い四面体構造の閃亜鉛鉱の集合体を母岩とし、表面に最大8ミリほどの水晶と共に一辺が最大で5ミリほどの、無色半透明で八面体の結晶が叢付いている試料であった。一瞥しただけでは三角形の結晶面を有する八面体結晶の蛍石のように思えるのだが… →→→本文へ
2008-07-27


クリスマスよりうれしい東京ミネラルショー
 12月に入ると何だか落ち着かない。年末の忙しさとも、クリスマスとも違って池袋の方角が気になってしょうがない。春の新宿ショーと共に、東京で開催される二大イベントとして忘れることはできない存在なのだ。
 毎回、鉱物コレクターの目を楽しませてくれるのが特別展だが、今年は特に見逃せない。ペグマタイト鉱物で古くから有名な滋賀県の田上山で1974年に発見された晶洞は、その発見者である中沢和雄先生の名前から『中沢晶洞』と呼ばれている。この晶洞から産出した鉱物の多くはすでに博物館やコレクターの手に入っているが、これまで一般に公開されなかった15センチほどの巨大なトパズの単結晶が、展示されているのである。鉱物の多くは光を受けると色がぬけてゆくという特徴があるため、普段は暗所に保管されているという。わずか数日のみの鑑賞の機会である、見逃さないようお薦めする。
 ガイドブックでは、毎回筆者も鉱物写真を掲載しているが、今回は蛍光写真を採りあげてみた。良く見かける鉱物だが、視点を変えると、けっこう楽しい画面ができあがる。紫外線ランプ(ミネラライトあるいはブラックライト)も手頃な価格で入手できる。試してみてはいかがだろうか。
 さて、蛍石は相変わらず中国が面白い。毎年のように、新たな産地、あるいは既に知られている産地では、これまでと風合いを異にする試料が出ているのだ。そして、ようやくYaogangxian蛍石の価格が下がってきたように思われる。度々述べているが、Yaogangxian蛍石は他の鉱物との組み合わせが多彩で奇麗であることから、もっともっとコレクターの側も楽しんで良いと思う。
 その他の地域の蛍石では、Naicaの淡い緑色と淡いピンクが混じった綺麗な色合いの、複雑な形の結晶が目についた。d面のある六面体がピラミッド状を成す結晶、端正な八面体の結晶、殊に方鉛鉱や閃亜鉛鉱を伴っている試料などは産出の様子が分かってうれしい。
  個人的な主観だが、蛍石だけの単体では、どれほど奇麗であっても鉱物の背景に興味が広がらない。雲母を伴っているだけでもいいし、小さな水晶が表面の一部を覆っているだけでも楽しい。単体では研磨された宝石と同じとは言わないまでも、色合いが奇麗で透明で、形が良い置物ぐらいにしか感じられない。目に見えている鉱物の周辺には、様々な楽しめる要素が充満しているのだ、それを逃す手はなかろう。
2007-12-14



Yaogangxian Mineが面白い
 ツーソンショーを訪れた某鉱物店主の話では、中国産の多彩な鉱物群が目を引いたそうだ。特にYaogangxian Mineの、様々な鉱物との組み合わせからなる蛍石が興味深いとのこと。鉄マンガン重石、毛鉱(ブーランジェ鉱)、硫砒鉄鉱、黄錫鉱、灰重石、緑色の綺麗な雲母などなどが共成しており、蛍石の色合いも、紫、緑、水色、もちろん無色透明もある。比較的試料数が多いため選び易く、しかも手ごろな価格となったのはうれしい。Yaogangxian Mine産出鉱物すべてを集められる可能性もでてきた。Yaogangxian Mineは、とにかく面白い。楽しめる。
2007-02-25


蛍石のクリーニングについて
 蛍石を入手し、まず行うのはクリーニングだ。他の鉱物でも同様で、多くの人々の手の汚れや埃、包装紙の糸くずなどを落とすことから始まる。単純に水で洗い流せばよいのだが、油分は中性洗剤を用いる。というより用いざるを得ない。できる限り洗剤は使いたくない。
 さて、問題がある。洗浄を行う場合、水やお湯を当然使うのだが、冬場の水温管理はかなり厳しくチェックしたい。
 寒い冬場、水晶などに熱いお湯をかけて内部にヒビわれを生じさせた経験をお持ちではないだろうか。冷え切った水晶にお湯をかけると、特に内部にヒズミがある場合には容易に割れてしまう。蛍石でも同様に注意する必要がある。いや、蛍石の場合は、水晶以上に割れ易いので、温度管理を厳しくする必要がある。
 以下のような例がある。
@宝石を研磨する際、温度が上がらないように注意が払われている。コランダムでも温度が上がりすぎて割れることがあるそうだ。蛍石は30度ほどの急激な温度差で割れることがあるという。だから蛍石の研磨は極めて難しいそうだ。
A中国での蛍石の鉱山において、採集場所は坑道奥のため気温が低いが、外気は40度近くに達することがあるという。そのような環境では、急激に外に運び出すと、結晶が割れてしまう。そこで、坑内において結晶の温度をゆっくり上げてから運び出すという。
 すべての蛍石が30度ほどの温度差で割れるとは限らない。筆者も実験してみたが、割れたものと、割れなかったものとがある。とはいえ、危険は避けるが賢明。冬場の蛍石洗浄は特に気をつけたい。

2006-12-18


15回東京ミネラルショー

1215日から18日まで第15回東京ミネラルショーが開催されている。ありがたいことに、昨年に比べて会場が広くなっており、参加業者の数も増えたそうだ。
 これまで通り各地の蛍石が散見されるが、中でも光っているのは、ここ毎年のように増えている中国産の蛍石であり、殊にYaogangxianの多様な組み合わせになる、しかも綺麗な試料が目に付く。苦灰石、方解石、水晶、鉄重石、硫砒鉄鉱、雲母に包まれたもの、毛鉱を内包する試料などが気になる。今後ますます楽しくなる状況と言えようか。Yaogangxianの他にも、Xianghualingの灰緑色透明な六面体結晶集合、Xianghuapuのごくごくわずかにピンクを呈するものなどがある。また、モンゴル産の蛍石を初めて見た。
 今年は、ブラジルMacarani Bahia産の蛍石が新しい。菱面体白色方解石に包まれるように結晶している濃紫色蛍石で、白と紫のコントラストが美しく、なんとも魅力的だ。結晶面はあまりはっきりしないが八面体が窺える。いくつかのお店に置かれている。
2006-12-15


鉱物雑誌Lapis(ラピス)で蛍石の特集

 綺麗な写真で知られているドイツの鉱物雑誌『Lapis』はドイツ語であるため読めないのだが、同出版社では英語版の特集誌を年に2、3回発行している。そのシリーズで世界の蛍石を紹介する号が今秋発行された。過去の特集では海外の産地と綺麗な結晶鉱物が主とされており、これまで日本産の鉱物は紹介されていなかったが、ようやく、初めて日本産の試料が掲載された。
 この企画で小室宝飾の小室さんから写真撮影の依頼があったのは2005年の秋。大阪在住の後藤さんから幾つかの試料をお借りし、神奈川県立生命の星・地球博物館所蔵の、櫻井鉱物標本の中からも、加藤先生のお力添えがあって幾つかの試料を撮影することができた。中国産やアメリカはイリノイ産のような惚れ惚れするような蛍石ではないが、日本の蛍石の特徴が分かる資料的な価値の高いものである。但し総て英文。日本産以外の蛍石も写真で楽しめる。眺めるだけでもいい。小室宝飾で取り扱っている。
2006-09-30

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